NotebookLM:第一回 あなたの業務と学習を革新するAIアシスタント

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1. はじめに – Googleが生み出した「可能性の獣」NotebookLMとは

このブログでは、2023年6月6日の一般公開以降、進化を続けてきたNotebookLMの2025年最新版を徹底的に解説します。

数々のAIツールが登場する中で、NotebookLMはまさに「2024年で一番良かったAIツール」と言えるでしょう(既に2025年4月になりますが)。

NotebookLMは、Googleが開発したChatGPTのようなチャット機能を持つAIツールです。

しかし、単なるチャットボットではありません。NotebookLMは「可能性の獣」と呼ぶにふさわしく、簡単な操作で独自のAIアシスタントを作成できる点が最大の特徴です。

本ブログシリーズを読むことで、あなたはNotebookLMを完全に使いこなし、日々の業務や学習において周囲と圧倒的な差をつけることができるようになるでしょう。

2. NotebookLMの基本 – AIアシスタント付きデジタルノート

NotebookLMは、一言で言えばAIアシスタント付きのデジタルノートです。

単なるメモ帳ではなく、あなたが持つ大量の資料を賢く整理し、難しい内容を分かりやすく説明してくれる、まるで優秀な助手のような存在です。

例えば、レポート作成で大量の資料を読み込む必要がある時、NotebookLMに任せればあっという間に内容を理解できます。

これは、まるで自分だけの専用の、しかも専門的なAIアシスタントを雇ったような感覚です。

3. NotebookLMの直感的なインターフェース

NotebookLMを開くと、直感的なパネルレイアウトが特徴的です。 通常、画面は以下の3つの主要なパネルで構成されています。

左側の「ソース」パネル:ここに、PDF、テキスト、ウェブサイト、YouTube動画など、様々な形式の学習データを投入します。 データを追加するだけで、あなた独自のAIアシスタントが瞬時に完成します。

中央の「チャット」パネル:ここでは、左側のソースデータに基づいて、AIアシスタントに質問や指示を行い、チャット形式で回答を得られます。

右側の「スタジオ」パネル:このパネルでは、ソースに対するメモの追加や、現時点では英語のみ対応の音声機能などを利用できます。

このように、ブラウザ全体があなたのノートブックとして機能し、左側が教科書、中央が回答を得る場所、右側がメモを取る場所という、非常に分かりやすい構成になっています。

4. NotebookLMの際立った特徴

一般的なLLM(大規模言語モデル)であるChatGPTやGeminiなどは、広範な一般的なデータに基づいて回答しますが、NotebookLMはあなた自身の情報に基づいて回答できるという点で大きな違いがあります。

これにより、一般的なLLMでは答えられない、あなた固有の質問、例えば社内規則に関する質問などにも対応できるのです。

NotebookLMは、PDF、テキスト、Markdownファイル、音声ファイル、Googleドキュメント、Googleスライド、ウェブサイトのリンク(クロール機能)、YouTube動画、コピーしたテキストといった、多岐にわたるファイル形式に対応しています。

さらに驚くべきは、その圧倒的な学習データサイズです。1つのノートブックあたり最大50個のソースをアップロードでき、1つのソースあたり最大50万語を内包できます。 つまり、1つのノートブックで最大2500万語(英語の場合、日本語は若干異なる可能性あり)もの情報を学習させることができるのです。 これは無料版でも利用できるため、まさに「可能性の獣」と言える所以です。

NotebookLMは、公開以来、異常なほどのアップデートスピードで進化を続けています。 画像PDFへの対応、音声概要機能の追加、YouTube対応、音声概要のカスタマイズ、メモのソース化、そして3パネルレイアウトを含む大型アップデートなど、約7ヶ月の間に目覚ましい進化を遂げており、これはGoogleがNotebookLMに非常に力を入れている証拠と言えるでしょう。

5. NotebookLMの活用事例 – 業務効率化と学習の加速

文章を1から読むのをやめる – AIによる迅速かつ正確な要約:長文の資料を読むのが面倒な時、NotebookLMに適切なプロンプトを与えることで、必要なセクションとポイントを特定し、短く簡潔な要約を作成させることができます。 これにより、読むべきかどうかを判断したり、内容を効率的に把握したりすることが可能になります。

YouTubeは評価した上で見る – 動画の要約による効率的な情報収集:YouTube動画のURLをNotebookLMに読み込ませることで、動画の内容をテキスト化し、要約させることができます。 これにより、長い動画を最初から最後まで見る必要がなく、内容を把握した上で見るかどうかを判断したり、重要なポイントだけを効率的に学んだりすることができます。

音声データがあれば疑似議事録を瞬時に作成:会議の録音データなどの音声ファイルをNotebookLMにアップロードするだけで、自動的に文字起こしを行い、議事録のテンプレートに沿った疑似議事録を作成させることができます。 発言内容の要約やアクション事項のリスト化も可能で、議事録作成にかかる時間を大幅に削減できます。 さらに、会議の質をAIに評価させることも可能です。

データ分析の道筋をAIに考えさせる – 複雑な分析やクロス集計もサポート:アンケートデータなどの表計算データをテキスト形式(タブ区切り推奨)でNotebookLMに読み込ませることで、データ分析の適切な道筋をAIに提案させることができます。 重回帰分析のような複雑な分析手法だけでなく、クロス集計の際の適切な組み合わせや、Excelのピボットテーブルを用いた具体的な手順まで、データ分析の知識がない方でもAIのサポートを受けながら分析を進めることができます。

フロントページ作成による情報アクセス向上と電話からの解放:GoogleサイトなどでNotebookLMの共有リンクを集約したフロントページを作成することで、必要な情報に素早くアクセスできる環境を構築できます。 例えば、人事関連のNotebookLM、総務関連のNotebookLMなど、目的別に整理することで、電話での問い合わせを減らし、相手の時間を奪うことなく自己解決を促進できます。

6. 無料版と有料版(NotebookLM Plus)の違い

有料版であるNotebookLM Plusでは、ソースのアップロード上限が無料版の6倍になります。

回答のカスタマイズが可能になり、デフォルトのスタイルに加えて、アナリストのような専門家スタイルやガイドのようなヘルプセンターのようなスタイル、さらにはカスタムで役割を定義することもできます。 また、回答の長さを調整することも可能です。

ノートブックの共有において、無料版ではノート全体を共有するのに対し、Plusではチャットのみを共有するオプションが追加され、歓迎メッセージを設定することもできます。 これにより、よりシンプルな情報共有が可能になります。

アナリティクス機能が利用可能になり、共有したノートブックへのアクセスユーザー数やクエリ数などを把握できます。

NotebookLM Plusは、Gemini for Google Workspace、Google Workspace、Google One AI Premiumなどの契約をしている場合に利用できます。 今後、Google Workspaceに内包される予定です。

7. 「可能性の獣」の真髄 – Gemini 2.0と強固なセキュリティ

NotebookLMは、なんと最新モデルであるGemini 2.0を搭載しています。

汎用的なLLMであるGeminiも素晴らしいですが、NotebookLMはユーザーのデータに特化することで、Geminiとは異なる独自の価値を提供します。 現在、チャットボットアリーナなどの評価サイトでも、Gemini 2.0シリーズが高い評価を得ています。

特筆すべきは、その強固なセキュリティポリシーです。なんと、無料版であっても、NotebookLMに入力されたデータはトレーニングデータとして使用されないことが明言されています。

Googleは顧客のプライバシーを重視しており、NotebookLMのトレーニングに個人データを使用することはありません。 これは、安心してNotebookLMを利用できる大きな理由の一つです。

8. まとめ – NotebookLMで未来を切り開く

NotebookLMは、まさにGoogleが生み出した**「可能性の獣」**であり、あなたの業務効率と学習効率を劇的に向上させるポテンシャルを秘めています。

文章の読解、動画の視聴、議事録の作成、データ分析といった様々なタスクをAIが強力にサポートし、あなたはより創造的で本質的な業務に集中できるようになります。

今後もNotebookLMは進化を続けることが予想されます。この革新的なツールを使いこなし、未来を切り開いていきましょう。

弊社では、企業様向けのDX支援として、NotebookLMの導入や活用に関するアドバイスも行っております。ご興味のある方は、概要欄のお問い合わせページからお気軽にご連絡ください。

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